建築家中村一幸の住宅観思行

np_net2005-06-11

日本の住宅はなぜ25年から35年のサイクルで建替えられているのか?
日本の住宅は、国の施策に基づいた大量生産、大量消費の思考が、日本しかな
いといわれる、家を売るだけのハウスメーカーの存在と相俟って、供給する側
と消費者双方に定着してきました。現在の家は実際に30年前後で建てかえられ
ているといわれています。

しかし、売り手側の営業トークに30年で建替えになりますという情報はありません。
生活者の夢を醸し出すような情緒性豊かな売り手側の一方的な情報で施主は家をつく
り、そして30年前後で壊してしまいます。そのため、粗大ゴミと化した住宅を処分す
るため、ゴミ捨て場が足りなくなり、新建材の燃焼処理でのダイオキシン問題、地球
温暖化など、環境汚染を深刻化させています。対策のため、省エネやリサイクル関連、
廃棄物処理などに関る法律の施行がなされる様になりました。しかし、根本的な問題
は、30年前後で取壊される要因にあるのです。何故、30年で家を壊す結果となるので
しょう。

上記の文面は高性能住宅の真実に提起されている
日本の住宅が商品として位置づけられ又は住宅は買うものという消費者の思いが現在の
状況を反映しているとの問題提起です、いっしょに考えて見ましょう。

次回をお楽しみに